iOSエンジニアとして入社した僕が AWS認定資格 11冠 になった話
はじめに
こんにちは。CX事業本部の田中孝明です。
8/16に AWS認定資格 11冠 を達成したので、その所感をまとめてみました。
取得順については以下の通りです。難易度に関しては 個人の見解を多分に含みます。 業務ドメインによって変わると思いますので、参考程度でお願いします。
試験名 | 略称 | 取得日 | 難易度 |
---|---|---|---|
AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト | SAA | 2015-11-11 | ☆☆ |
AWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル | SAP | 2017-11-30 | ☆☆☆☆☆ |
AWS 認定デベロッパー – アソシエイト | DVA | 2018-01-14 | ☆☆ |
AWS 認定 DevOps エンジニア – プロフェッショナル | DOP | 2018-03-14 | ☆☆☆☆ |
AWS 認定 SysOps アドミニストレーター – アソシエイト | SOA | 2018-03-31 | ☆☆☆ |
AWS 認定ビッグデータ – 専門知識 | BDS | 2019-01-31 | ☆☆☆☆ |
AWS 認定セキュリティ – 専門知識 | SCS | 2019-02-17 | ☆☆☆ |
AWS 認定高度なネットワーキング – 専門知識 | ANS | 2019-04-04 | ☆☆☆☆☆ |
AWS 認定クラウドプラクティショナー | CLF | 2019-04-08 | ☆ |
AWS 認定 機械学習 – 専門知識 | MLS | 2019-06-23 | ☆☆☆☆ |
AWS 認定 Alexa スキルビルダー – 専門知識 | AXS | 2019-08-16 | ☆☆☆ |
試験を受けるきっかけ
僕が入社した当初、資格取得を奨励していたこともあり、半ば強制でソリューションアーキテクト – アソシエイトの試験を受験させられました。今考えれば 完全にパワハラ ですよね。
それから2年後、iOS開発者として色々な案件に従事してきましたが、いろいろな領域の開発に興味が出てきたこともあって、サーバーレスアーキテクチャを採用した開発案件に飛び込みました。ちょうどその頃、 サーバーレス開発部 の立ち上げが重なり、 AWS の勉強を本格的に始めました。
- SAP [期限: 2017-11-30]
- DOP [期限: 2017-11-30]
Chatwork のタスクにこの2つが 部長 から追加されていたことは今でも忘れられません。
今考えれば 完全にパワハラ ですよね。ただ、労働基準局に駆け込むよりも「よし、やってやろう」という気持ちの方が大きかったです。取得した ソリューションアーキテクト – アソシエイト の期限が切れることもあり、 ソリューションアーキテクト プロフェッショナル に挑戦しました。
結果は...不合格、そして無冠となってしまいました。
思えばこの時の挫折が原動力だったのかもしれません。そのあと苦手な領域の勉強を重ね、タスクの期限ギリギリに ソリューションアーキテクト プロフェッショナル に合格できました。
意気揚々と合格報告した傍に、期限内に2つとも取得した同僚を見て、なんとも言えない気持ちになったのも良い思い出です。
各試験共通の勉強方法
全ての AWS のサービスを「できるだけ」把握する
AWS クラウドの 製品・サービス料金一覧 に大体のサービスの概要について書かれています。 公式ドキュメント に詳しい説明が記載されています。後は Developers.IO でしょうか...キーワード入力すると、大体のサービスを使ってみたブログが引っかかります。
出題範囲を把握する
試験ガイドには「どの領域について問われるのか」が記載されています。これから出題されるサービスを推測できますので有効活用しましょう。
ドキュメントを読む
その上で試験に出そうなサービスの AWS Black Belt Online Seminar を見たり、 AWS クラウドサービス活用資料集 からサービスのベストプラクティスを把握しておきます。関連するサービスの re:Invent の動画も見ておくと理解が深まります。流石に全動画を見るのは困難ですので検索サービスなどを活用するといいかもしれません。
「できること」「できないこと」を抑える
公式ドキュメント には制限などが記載されています。これを Google Docs などにメモしておくようにします。「よくある質問」の内容なども参考になりますので、メモしておくようにしましょう。
苦手な領域の知識を定着させる
業務によっては普段触れることが無いサービスもありますので、苦手な領域が出てきます。その場合は Google Docs にメモを残すようにして、「寝る前に見る」「朝起きて見る」を反復して行いました。基本はこの繰り返しで知識を定着させるようにしました。
サンプル問題を解く
試験によって、10問程度のサンプル問題が公開されています。回答も付与されていますので、試験を受ける上で参考になります。
個人的受験までの心構え
一ヶ月後を目安に試験日を決める(締め切り駆動)
勉強してから試験予約するのが本来であれば良いのでしょうが、自分の場合締め切りを切らないとダラダラと勉強してしまう傾向があるので、締め切り駆動でやるようにしました。 試験開始時間から24時間以上前であれば、試験日程の変更が可能です。自分も一つの試験を3回くらい日付を変更したことがあります。思い切って予約しましょう。
試験日の一週間前に模擬試験をやる
自信の無い領域の試験については、模擬試験を必ず行うようにしました。この模擬試験の結果の応じて、再学習な領域が明らかになります。 必要そうな学習の量に応じて、試験日程をリスケするなどの対応をしました。
長時間の勉強は行わず、短時間で継続的に勉強する
試験の日程を決めたら、それまでの期間は30分でも1時間でも決めておいて、毎日行うようにしました。(もちろん出来なかった日もありますが。。。)そうすることで、苦手な知識が定着するようにしました。
- 一夜漬けはやらない
- 長時間の勉強はやらない
- 休日にまとめて勉強しない
緊張しない試験会場を把握しておく
福岡はブログ効果のおかげか快適に使えるテストセンターがあるので、まずここで予約できる日を基準にスケジュールしました。なるべく午前中の日程を狙いました。
各試験についての所感
各種認定試験の公式ガイドについては AWS 認定 を参照してください。難易度に関しては 個人の見解を多分に含みます。 業務ドメインによって変わると思いますので、参考程度でお願いします。
AWS 認定クラウドプラクティショナー
範囲は広いのですが、基礎的な知識を問われる試験なので、比較的難易度が低めでした。 AWS の勉強を始めたい方にオススメの資格です。
AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト
サービスの組み合わせやベストプラクティスについて、広い範囲で問われる試験でした。サービス要件やコストなどにも精通していないと答えれない問題があったりするのですが、クラウドアーキテクチャの設計者に必要な知識として一定の水準を満たしている証明になりますので、合格時の達成感は格別です。 AWS認定資格 では一番オススメの資格です。
AWS 認定デベロッパー – アソシエイト
- 難易度: ☆☆
- 注意:旧試験の情報です。
- 試験ガイド
AWS を使用するクラウドベースのアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグの実力を問われる試験です。サーバーレス開発部の案件で関わってくる知識も多かったので、個人的には取得しやすかった試験でした。
AWS 認定 SysOps アドミニストレーター – アソシエイト
- 難易度: ☆☆☆
- 注意:旧試験の情報です。
- 試験ガイド
AWS における開発、管理、運用に関する知識を問われる試験で、モバイルアプリ開発者の自分にとって、アソシエイトの中では一番難しかったです。運用に関する知識が広く学べますので、 DevOps を目指す方にはオススメの資格です。
AWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル
出題範囲が広く、さらにそのサービスを触ってないと絶対にわからない問題が多かったです。さらにコスト要件やベストプラクティス、その他のエコシステムとの組み合わせについて「これでもかっ!」というボリュームの問題でした。
合格することで「認定によって検証される能力」に書かれている通り
- AWS で、動的なスケーラビリティ、高可用性、耐障害性、信頼性を備えたアプリケーションを設計し、デプロイする
- 提示された要件に基づくアプリケーションの設計とデプロイに適した AWS のサービスを選択する
- AWS で複雑な多層アプリケーションを移行する
- AWS でエンタープライズ規模のスケーラブルな運用を設計し、デプロイする
- コストコントロール戦略を導入する
この辺りの知識が証明されたということなので、 AWS を使ったアーキテクチャを提案する際の自信につながります。
再認定、頑張らないとなぁ...
AWS 認定 DevOps エンジニア – プロフェッショナル
「1 つ以上のハイレベルプログラム言語でのコード開発の経験」や「高度に自動化されたインフラストラクチャの構築経験」が問われているので、運用やデプロイ関連の問題が非常に多かったです。
サンプル問題を見ているのですが、僕が受けた頃に比べて出題範囲と分野が変わっているので、難易度はあまり参考にならないです。
再認定、頑張らないとなぁ...
AWS 認定ビッグデータ – 専門知識
データ分析に関する知識や大規模分散システムについての問題がメインで出題されました。 re:Invent の発表資料でビッグデータに関連するサービスに関しては一通り目を通した方がいいです。自分にとってはあまり関わりが少ないサービスについて問われる問題が多く、何回か試験日程を延期した試験なので、十分な勉強時間を計画した方が良さそうでした。
AWS 認定セキュリティ – 専門知識
AWSでのセキュリティのベストプラクティスを問われる問題が多かったです。 SAP や DOP を取得した後に受けたこともあって、比較的勉強しやすい範囲の問題が多かったです。専門知識の試験の中では一番オススメの資格です。
AWS 認定高度なネットワーキング – 専門知識
ネットワーク門外漢ってこともあり、個人的には全 AWS 認定試験の中で最難関でした。 re:Invent のネットワーク関連の資料や、弊社のブログなどを参照しながら勉強しました。 合格した時は本当に嬉しくて、「合格しました」の画面を3回くらい繰り返し見ました。
AWS 認定 機械学習 – 専門知識
今まで雰囲気でやっていた機械学習を本格的に学ぶきっかけになりました。Amazon SageMaker 組み込みアルゴリズム入門 – シリーズ – や クラスメソッド Amazon SageMaker Advent Calendar 2018 – シリーズ – は学習の取っ掛かりとして一通り目を通しました。難しい試験でしたが、「こんなこともできるんだ」みたいな発見が常にあり、楽しみながら勉強できました。
AWS 認定 Alexa スキルビルダー – 専門知識
ハンズオンなどで Alexa に触れていたり、実務で Lambda や DynamoDB などを使った開発を行っていたのもあり、比較的学習しやすかったです。
まずは オンラインセミナー「Alexa道場」 Japanese Channel(日本語) で概要を掴みつつ、 Alexa道場 と Alexa Skills Kit に目を通しながら勉強しました。
さいごに
正直言って、クラスメソッドに所属しているという生存者バイアスは否めなかったです。それも挑戦する人間を後押ししてくれる会社であるからこそ、ここまでたどり着けたのだと思います。 AWS 認定資格に興味のある方は 弊社の採用情報 をご確認の上 現在募集中の職種 から気になる職種を選んで是非応募ください。
その時は「このブログを見て応募しました」と言っていただければ泣いて喜びます。
関連リンク
各種試験
- AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト
- AWS 認定デベロッパー – アソシエイト
- AWS 認定 SysOps アドミニストレーター – アソシエイト
- AWS 認定クラウドプラクティショナー
- AWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル
- AWS 認定 DevOps エンジニア – プロフェッショナル
- AWS 認定ビッグデータ – 専門知識
- AWS 認定セキュリティ – 専門知識
- AWS 認定高度なネットワーキング – 専門知識
- AWS 認定 機械学習 – 専門知識
- AWS 認定 Alexa スキルビルダー – 専門知識
公式ドキュメント類
- AWS 認定
- 公式ドキュメント
- AWS クラウドの 製品・サービス料金一覧
- AWS クラウドサービス活用資料集
- AWS Black Belt Online Seminar
- AWS ホワイトペーパー
- オンラインセミナー「Alexa道場」 Japanese Channel(日本語)
- Alexa道場
- Alexa Skills Kit
Developers.IO
- 認定試験 – 特集カテゴリー –
- 7年間に渡る歴代re:Inventのセッション動画2340個を爆速で検索するサイト #reinvent
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